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Zoff「RIRONE(集中メガネ)」はミソキネシアの対策にはならない 集中はできる


周りの人の動き、特に貧乏ゆすりがどうしても気になる。視界の端で何かが小刻みに揺れていると、そこに意識を持っていかれて、目の前の作業や本に戻ってこられなくなる。こういう特性を「ミソキネシア(Misokinesia)」と呼ぶらしい。
過去の記事 :  ミソキネシアについて



その対策になればと思って、Zoffの集中メガネ「Zoff|RIRONE」を買った。2024年12月に手に入れてから、約1年10か月使ってきたことになる。仕事、カフェでの読書、自宅での一人作業と、いろいろな場面でかけてきたので、ミソキネシア当事者の目線で正直な感想をまとめておく。

先に結論だけ書いておくと、

「集中するための道具としては良い。でもミソキネシアの対策にはならない」だ。

フード(視界をカットする部分)がついた状態。


買うまでの話:視界を狭めるメガネを探していた

もともと、視界を物理的に狭めるメガネが欲しかった。2024年の秋にはJINSやZoffの店舗を回ってみたけど、その時点では視界カット系のメガネはどこにも置いていなかった。仕方なく、カフェで紙をちぎってメガネに貼り付け、即席の目隠しを作ったりもした。首を固定しないと隙間から周りが見えてしまうし、正直だいぶガバかった。「もう自分で作ったほうが早いか」と、3Dモデリングでアタッチメントを自作することまで考えていたくらいだ。

そんなときに出てきたのがRIRONEだった。

Zoff|RIRONEとは

RIRONEは、教育系タレントの河野玄斗さんのブランド「RIRONE」とZoffのコラボで生まれたメガネで、2024年12月20日に発売された。周辺の余計な視覚情報をカットすることで、眼球の動きをコントロールする脳の部位「前頭眼野」の負荷を減らす、というのが売り文句だ。普段は普通のメガネとして使い、勉強やPC作業で集中したいときにフード(サイドの遮蔽パーツ)を付ける、という設計になっている。

手元の個体のテンプル刻印:ZN241028A_14E1 / 48□23-147 / French Plastic


どの場面で使ったか

使ってきたのは主に次の3つのシチュエーションだ。

  • 仕事:他の人と並んでPC作業をする
  • カフェでの読書:知らない人の隣で本を読む
  • 自宅での一人作業:自室でPCに向かう

まずは場面を問わず共通して感じたことから書いていく。

共通して感じたこと

良い点

視界が狭まると、確かに集中しやすい

体感で視界の7割くらいは遮られる。余計なものが目に入らない分、確かに集中しやすいし、集中モードに入るまでの時間も短くなった気がする。

かけること自体が「作業開始のスイッチ」になる

これは意外な収穫だった。このメガネをかける、という動作そのものが「よし、作業するぞ」というはっきりした合図になる。フードの効果というより儀式としての効果なのだろうけど、切り替えが苦手な自分にはこれがかなり効いた。

気になる点

重いので鼻が疲れる

フード付きなので、普通のメガネよりも明らかに重い。長くかけていると鼻にずっしり来る。

汗をかくとずり落ちてくる

重さのせいで、汗をかきやすい人だとメガネが下にずれがちだ。下を向く作業だとなおさら気になる。これについては、市販の鼻パッドを買い足して付ければ解決できた。

残りの3割は構造上カットできない

そして、ここがミソキネシア当事者にとっての本題になる。7割は遮れても、メガネの構造上、残りの3割はどうしてもカットできない。具体的には下方向だ。隣に座っている人の足元が、モロに見える。



ミソキネシアの視点で一番大事なこと

貧乏ゆすりは足元で起きる。その足元が見えてしまう以上、ミソキネシアの対策にはなっていない。

シーン別の感想

仕事(他の人と並んでPC作業)

良い点
  • 集中モードに切り替えやすい。かけることが作業開始の合図になるのは職場でも同じだ。
気になる点
  • 目が疲れやすい。フードの縁にPCの光や照明が反射しているような気がする。
  • 隣の人の足元は見えるので、貧乏ゆすりもしっかり見えてしまう。

カフェでの読書(隣に人がいる状態)

良い点
  • 集中モードに切り替えやすい。
  • 集中が途切れにくい。他のテーブルの上のものが見えにくくなるので、視線が散らない。
気になる点
  • ここでも隣の人の足元は見えるので、貧乏ゆすりは見える。
  • 本を読むときは下を向くので、重さがそのまま鼻にかかる。

自宅での一人作業

良い点
  • テンプル(つる)が薄めで、しなやかに曲がる柔らかさがあるので、ヘッドホンを付けても側頭部が痛くなりにくい。
  • 部屋の余計なものが目に入らないので、集中が続きやすい。
気になる点
  • 長時間作業だと、やはり鼻パッドの部分が痛くなってくる。

一人作業のときは、そもそも貧乏ゆすりをする人がいない。だからこの場面に限っては、純粋に「集中メガネ」として良さを感じられた。裏を返せば、ミソキネシアが関係ない場面でこそ一番活きる道具なのだと思う。

鼻パッドを約200円で購入、取り付けをした。


まとめ表

シーン集中のしやすさミソキネシア対策主な不満
仕事(並んでPC作業)上がる効かない(足元が見える)目の疲れ、縁への光の反射
カフェで読書上がる・途切れにくい効かない(足元が見える)下を向くと鼻が痛い
自宅で一人作業上がる・続きやすいそもそも不要長時間で鼻が痛い

結論:ミソキネシア対策としてはお勧めしない

集中するための道具として取り入れるのはいいと思う。視界が狭まることで集中しやすくなるのは確かだし、「かけたら作業開始」というスイッチとしての役割は想像以上に便利だった。

ただ、ミソキネシアの対策にはならない。断じてならない。貧乏ゆすりが起きる足元は、このメガネの構造では隠せないからだ。

こういう人には向いている/向いていない

向いている:一人作業で部屋の余計なものが気になる人、作業の切り替えスイッチが欲しい人。

向いていない:隣の人の貧乏ゆすりなど、足元の動きを見えなくしたいことが主目的の人。

だから、ミソキネシアの対策という目的だけで買うことはお勧めしない。同じ悩みを抱えている人が、自分と同じ期待をして買ってがっかりしないように、この記事を残しておく。

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